You are currently viewing イルカはどれくらい潜っていられるの?

イルカはどれくらい潜っていられるの?

「イルカはどれぐらい海に潜っていられるの?」という質問をお客様からよく聞かれるので、今日は、その質問にお答えします。イルカは、海の中で暮らしているけれど、私たちと同じ肺呼吸をする哺乳類です。水の中では呼吸ができないため、定期的に水面に上がって息をする必要があります。呼吸する時は、頭の上にある「噴気孔(ふんきこう)」という穴から、空気を吸ったり吐いたりします。潮を吹く姿がかわいいのは、この噴気孔から息を吐き出しているからなんですね。

イルカはどれぐらい息を止めていられるのか。

一般的なハワイのハシナガイルカ(スピナードルフィン)は、なんと10分〜15分ほど息を止められると言われています。ただし、普段は2〜3分ごとに水面に上がって呼吸をすることが多いです。これは、あまり無理をせずゆったり泳いでいる時かもしれません。

息を長く止められる秘密は?

イルカが長く潜っていられるのには、いくつかの理由があります:

  • 酸素を効率よく使う身体のしくみ
     イルカは、吸い込んだ酸素を全身に効率よく送る仕組みを持っています。特に、筋肉の中に「ミオグロビン」という酸素をためておくタンパク質が多く含まれていて、酸素を長く使えるのです。
  • 心拍数をコントロールできる
     水に潜っている間は、心拍数を落として酸素の消費を減らします。まるで“省エネモード”ですね。
  • 必要な器官にだけ酸素を供給
     潜っている間は、酸素を脳や心臓など重要な器官に優先的に送ることで、効率的に活動をしています。
イルカの呼吸

ただ、生まれたばかりのイルカの赤ちゃんは、まだ肺の機能や筋肉が発達していないため、数十秒〜1分程度しか息を止められません。そのため、お母さんイルカが赤ちゃんを水面に押し上げて、呼吸をサポートする姿がよく観察されます。生まれたばかりの赤ちゃんは、泳ぐ力も弱いため、お母さんイルカの背中にポジションをとり、波の抵抗を上手に使って一緒に泳いでいるそうです。お母さんイルカがスピードを出すと赤ちゃんイルカは、ほとんど力を使わずにスーっと引っ張られるように泳げるのだそうです。まさに自然界の知恵ですね。ツアー中に親子イルカに出会えたら、ぜひ注目してみてください!

ツアー中に見られるイルカの動きにも注目!

ハワイのイルカウォッチングツアーでは、イルカが潜って水中をスイスイ泳いだり、ジャンプしたりする様子を見ることができます。彼らがどのタイミングで水面に上がってくるのかを観察してみるのも楽しいポイントのひとつです♪

ハワイで野生のイルカに逢いに行こう!

ハワイ旅行のご予定がある方は、野生のイルカに出会えるツアーに参加してみませんか?私たち「ドルフィン&ユー」のイルカツアーでは、ハワイの美しい海で、野生のイルカを間近に観察することができます。運がよければ、イルカが水面で呼吸しているところやジャンプをしているところも見られるかもしれません。

ツアーガイドから豆知識

毎日イルカに会っているツアーガイドからイルカの呼吸について聞いてみました。

「イルカを観察していると、呼吸のタイミングがわかるようになってきます。水面にスッと浮上して頭の上の噴気孔から息をしたあと、静かに泳ぎ出したら、“これから深く潜るよ”という合図かもしれません。」

「私たちツアーガイドは、こうしたイルカの呼吸や泳ぎ方を見て、“今どこに向かっているのかな?”と予想したりします。野生のイルカは、動きにも意味があって、何度見ても魅力的です。」

イルカは哺乳類でありながら、水の中で長時間過ごすために特別な体のしくみを持っています。昔々、イルカは陸に住んでいたと言われています。海に住むようになり、身体も変わっていったんですね。そう思うと生命の神秘と凄さを感じます。

ハワイの海で、そんなイルカたちの魅力を体感してみてください