ハワイでイルカのオプショナルツアーを催行して30年以上の月日が経ちました。それでも、まだまだ海の中の不思議に驚くことがあります。ここでは、ハワイ諸島を取り囲む蒼い海の水面下に広がているイルカの社会生活について書いていきたいと思います。

イルカ社会の成り立ち

ハワイのイルカは、知性があり、優雅であり、そして、彼ら自身で社会を作り上げています。それらは、密接なポット（群れ）を形成することが、基本となり成り立っています。これらの群れは、家族のような単位で機能し、異なる年齢、性別で構成されています。群れは、コミュニケーションととり、狩りや遊びを通して絆を強くしています。群れの中での地位や階層は、協力と相互作用に基づいて形成され、彼らが生息する海の生態系において重要な役割を果たしています。

ハワイ諸島の周りには、スピナードルフィン（はしながイルカ）が多く生息し、その他の種類のバンドウイルカやマダライルカ達を見ることもできる豊かな海なので、ハワイの地元の研究者達は、ここに住むイルカの集団生活についてまじかで観察する機会に恵まれています。入念な研究と観察を通じて、ハワイのイルカ達がこの社会生活の中で、どのような階層を築いているかに関する洞察が得られました。支配関係、協力行動、社会相互作用などの行動が、ポッドメンバー間の入り組んだ社会的つながりを形成しています。これらの観察は、イルカ社会の魅力的な世界を垣間見せ、彼らの社会組織に関する貴重な手がかりを提供しています。

イルカのポッド（群れ）について

イルカの群れの階層構造は、その種によって異なることがありますが、一般的には以下のような特徴があります。

リーダー: 群れの中で最も経験豊富で知識があり、他のメンバーに対して指示を出すことが多い個体がリーダーと見なされます。この役割は年齢や経験に基づいて形成されます。

サブグループ: 群れの中で、特定のグループが特定の活動に従事することがあります。これは、例えば年齢や性別に基づくもので、特に狩りや遊びの際に明確になることがあります。

子供たちのグループ: 若い個体や子供たちは、通常は母親やサポート役の監視下に置かれ、特定の活動や場面で共に行動します。

ポッド内での階層構造は、コミュニケーションや協力を通じて形成され、群れ全体の効率的な機能をサポートします。特に狩りや捕食、敵対的な状況に対処する際には、階層構造が重要な役割を果たします。

イルカの特徴

スピナードルフィン

ハワイで一番よく見られるイルカはスピナードルフィンです、彼らは、朝から日中にかけて、ビーチ沿いの浅瀬の海域で過ごすことが多いです。夕方から沖の方へ狩りに出かけます。派手なジャンプやアクロバティックな行動を見せてくれ、とても優しいイルカです。いくつかの群れが集まり、より大きな群れを形成し、集団での狩りをしたり、遊んだりします。群れ内での階層構造はリラックスしており、特定のリーダーシップが強調されることは少ないようです。

バンドウイルカ

バンドウイルカはハワイの海では一番大きく、鋭い臭覚と優れた知能を持っています。深い海域で見ることが多いですが、時折、沿岸域に現れボートについてくることもあります。ポッド内では、比較的複雑な社会構成を持っています。階層はリーダーシップに基づいており、特に年長で経験豊富な個体が指導的な役割を担います。

マダライルカ

マダライルカは、小型で体に斑点模様がついていて、遊び心あふれるイルカで、プレイフルな活発的な性格を持っています。彼らも基本大規模な群れで行動し、群全体が協力して狩りを行うことがあります。年齢や性別に基づく小さなサブグループが見られ、それぞれが異なる役割を果たすことがあります。

これらの特徴は一般的な傾向であり、個々のイルカのポッドでの行動はさまざまな要因に影響されます。地域や環境の違いも影響を与える可能性があります。

ドルフィン＆ユー野生のイルカウオッチングツアーの詳細はこちらからどうぞ。